アニメ制作の現場でよく耳にする「原画」や「動画」、そして「レイアウト」。
でも、それぞれがどんな役割を持っているのか、意外と知られていないのではないでしょうか。
原画はキャラクターの動きの要、動画はその動きをつなぐ命、そしてレイアウトは全体の設計図。
この3つはアニメを支える大切な要素です。
「なんだか難しそう…」と思うかもしれませんが大丈夫!
今回はやさしく、そしてちょっとワクワクする気持ちで解説していきます。
はじめに
アニメを楽しむとき、私たちが普段目にしているのは完成された映像です。
しかし、その裏側にはたくさんの工程が積み重なっています。
特に「原画」「動画」「レイアウト」は、アニメを形にするうえで欠かせない重要な要素です。
ここからは、それぞれの役割をわかりやすく紹介していきますね!
原画とは?
原画とは、キャラクターや物の動きを決定づける「大事なポーズ」を描いた絵のことです。
アニメーションの中でキーとなる瞬間を切り取るような役割を持っています。
例えばパンチを繰り出すシーンなら、振りかぶった瞬間と当たる瞬間。
その“見せ場”を描くのが原画なのです。
原画の役割
原画は、キャラクターの表情や動きのニュアンスを表現する大切な工程です。
ここで描かれる絵が、その後の動画の方向性を決めていきます。
「ここがかっこいい!」という決めポーズや感情の爆発を伝えるために、原画は欠かせません。
アニメの迫力や魅力は、この原画から生まれているといっても過言ではありません。
動画とは?
動画とは、原画と原画のあいだを埋めるために描かれる絵です。
いわゆる「中割り」と呼ばれる作業ですね。
パンチを振りかぶった手がスムーズに動き、当たる瞬間につながるのは動画のおかげ。
動きに滑らかさとリアルさを与えてくれる工程です。
動画の役割
動画は、原画で表現された大きな動きを自然につなげる役割を持っています。
一枚一枚の動画が積み重なることで、キャラクターが生きているように見えるのです。
まさに動画は「命を吹き込む」工程!
アニメを見ていて自然に感じられる動きは、動画の丁寧な仕事によって支えられています。
レイアウトとは?
レイアウトとは、シーン全体の構図やカメラの視点を設計する作業です。
背景やキャラクターの位置関係を決める、いわば設計図のような存在です。
どこから見せるのか、どのくらいの大きさで描くのか。
この段階で決まることで、アニメ全体の見え方が大きく変わります。
レイアウトの重要性
レイアウトがしっかりしていないと、シーン全体がわかりにくくなってしまいます。
キャラクターの動きだけでなく、空間の広がりや臨場感を生み出すのもレイアウトの力です。
「うわっ、このシーンかっこいい!」と思える瞬間。
それはレイアウトの巧みさによって演出されていることが多いんです。
原画・動画・レイアウトの違いを整理
ここまでを整理すると、役割の違いはとてもはっきりしています。
- 原画 … 動きの決め所を描く
- 動画 … 動きをなめらかにつなぐ
- レイアウト … シーン全体の構図を決める
この3つがそろうことで、ようやくアニメの世界が形になっていくのです。
実際のアニメ制作の流れの中での位置づけ
アニメ制作では、まずシナリオや絵コンテで流れが決まります。
そのあとレイアウトで構図を設計し、原画で動きの要を描き、動画でつなげて完成に近づけます。
流れを知ると、アニメの一場面がどれだけの手間と工夫でできているのかが見えてきますよね。
知れば知るほど、アニメを観るのがもっと楽しくなります!
まとめ
「原画」「動画」「レイアウト」は、それぞれ異なる役割を持ちながら協力し合う存在です。
ひとつでも欠けてしまえば、アニメーションは成立しません。
アニメを観るときに「この動きは原画かな?」「この構図はレイアウトだ!」なんて考えると、
より深く作品を味わえるはずです。

