原画は、世界にひとつしかない大切な作品です。
色あせや波打ち、日焼けといった劣化を防ぐためには、日々の環境づくりや飾り方がとても重要になります。
でも、「どう飾れば安全なの?」「額装ってどんなものを選べばいいの?」と迷うこともありますよね。
せっかくの原画を長く美しく保つために、基本のポイントをしっかり押さえておきましょう。
この記事では、退色・波打ち・日焼けを防ぐための実践的な保存術をわかりやすく解説します。
お部屋に飾るときも、収納するときも安心できるように、一緒にチェックしていきましょう!
原画の額装・保存マニュアル:退色・波打ち・日焼けを防ぐ実践術
はじめに
原画は、作家の息づかいや筆の跡がそのまま残る、かけがえのない一点ものです。
だからこそ、時間の経過とともに少しずつ進む「劣化」から守ることがとても大切です。
この記事では、退色・波打ち・日焼けを防ぐための実践的なテクニックを紹介します。
お家でできる簡単な工夫から、専門的な額装のコツまで、幅広くチェックしていきましょう!
退色を防ぐための環境づくり
退色の大きな原因は「光」と「湿度」です。
特に直射日光や蛍光灯の光に長時間さらすと、インクや絵具が少しずつ色あせてしまいます。
おすすめは、紫外線をカットするフィルムやカーテンを使うこと。
また、部屋の照明をLEDに変えるだけでも、かなり効果がありますよ。
温度は20℃前後、湿度は50%程度を保つと安定します。
加湿器や除湿機をうまく使って、作品にとって快適な環境をつくりましょう。
額装の基本と選び方
額縁は、見た目だけでなく「保存のための保護アイテム」としても重要です。
まずは、木製やアルミなどの素材による違いを知っておくと安心です。
紙作品なら、酸を含まないマット(中性紙)を使うのがおすすめです。
マットが劣化すると、原画自体にシミや変色を起こすことがあります。
また、ガラスよりも軽くてUVカット効果のあるアクリル板が人気です。
ただし、通気性も大切なので、完全密閉より「ほどよい空間」を意識するといいですよ。
原画を守る正しい飾り方
飾るときは、まず「日差しを避ける場所」を選びましょう。
南向きの窓際などは光が強すぎるため、退色が進みやすくなります。
壁の裏側に配管や外壁がある場合、結露によって湿気がこもることもあります。
そんなときは、壁から少し離して掛けるだけでも通気性が良くなります。
季節ごとに、壁面や額の中に湿気がたまっていないかをチェックしましょう。
これだけで作品の寿命がぐっと伸びます!
波打ちやカビを防ぐ保管テクニック
原画を長期間保管する際に気をつけたいのが、「波打ち」と「カビ」。
これらは湿度の変化や密閉しすぎが原因で起こります。
収納する際は、防湿剤を一緒に入れておくのがポイントです。
ただし、防湿剤の入れすぎは逆に乾燥を招くため、定期的な交換が必要です。
保管箱は通気性のある素材を選び、直射日光や高温多湿を避けた場所に置きましょう。
アート専用の保存用ファイルやポートフォリオケースを使うのもおすすめです。
額装後のメンテナンス
額装して終わり!ではなく、定期的なメンテナンスが欠かせません。
まずは、表面のホコリを柔らかい布でやさしく拭き取ることから始めましょう。
裏面の湿気やカビのチェックも忘れずに。
異臭やシミが見つかった場合は、早めに専門店に相談するのが安心です。
また、額の中にホコリが入り込んでしまった場合は、自分で分解せずにプロへ。
再額装のタイミングを見極めることが、長期保存のカギになります。
プロに依頼する際のチェックポイント
自分でのケアが難しい場合は、専門の額装業者に相談してみましょう。
依頼するときは、「保存目的」であることをしっかり伝えるのがポイントです。
業者によっては、美観を重視した装丁を優先する場合もあります。
長期保存を考えるなら、保存用素材を使ってもらうよう確認しましょう。
修復やクリーニングを行う場合は、原画の材質や状態を詳しく伝えると安心です。
信頼できる専門家に任せれば、大切な作品を次の世代まで守ることができます。
まとめ
原画を守るコツは、「光」「湿度」「空気」を意識することです。
ちょっとした工夫や日々のケアで、作品の美しさは驚くほど長持ちします。
お気に入りの作品を、これからもずっと美しく飾っていけるように。
あなたの原画ライフが、もっと楽しく、もっと安心なものになりますように!

